行ってきたよ…。
高級会席料理へ。
え?
おばさん、無職なのに?
YES。
行ってきちゃった。
これは、退職前から予約をしていたので、行かないという選択肢はなかった。
恐らく一生に一度、行けるかどうかというお店なので、ここぞとばかりに行ってきた。
ご相伴に同行者はいつものグルメ先輩と。
こういう高級店は、年上の、本物の品のある大人と一緒に行く方が安心するので助かる。
お店に入ると、テレビで見た、あの大将がいらっしゃるっ嬉。
本も持ってます!いくつも作りました!と駆け寄りそうになるのをぐっと抑えてカウンター席に着く。
お店は、私たちの他、2組。お店の中は、若い職人さんたちが忙しそうに動いている。
みなさん俊敏に効率よく動いている。
たぶん、優秀なお弟子さんたちなのだろう。たぶん、大将の教育がいいからなのだろう。
先付、椀、向付、八寸、焼物、揚物、蒸物、酢の物、ご飯、水菓子……。
鱧に、稚鮎に、雲丹に…。旬物をたくさんいただく。
ううむ。
す、素晴らしいっ!!!
本当に、実直な、まっとうな、美味しい和食って、こういうことなんだ?!
という驚きと感動であった。そして、器のお料理の美しさよ。
どのお料理を味わっても、出汁にも、雑味というものが全く感じられない。
ここにたどり着くまでにどれだけの手間や技術を込められたのでしょう。
涙が出るくらいに美味しいお食事だった。
大将とお弟子さんが最後のお見送りをしてくれた。最後まで温かいおもてなしだ。
高くても、贅沢だと思われても、日本人なら一度は本物の味をちゃんと味わうべきであると思う。本当の味を知らないと、何も評価できないし、基準が見つからないから。
よし!また職にありつけるようになったら、違う季節に絶対行きたい!と決めた。