先日、上司の命日だったので、
朝から一人、墓参りに行ってきた。
藝大出身の方だったので、以前はわざわざおしゃれな仏花をお花屋さんで前日に作ってもらって持ち込んでいたのだが、もう最近は、社務所で売っている仏花にしてしまっていた。私が怠け始めた、、、ということに加えて、朝のラッシュに花を持ち込むと、降りる頃にはぼろっぼろになっていることがあったので(汗)
その日も、社務所で花とお線香を買おうと思っていたのだが、
なんと、「本日売店はお休みします!!」と張り紙があるではないかぁ!!
呆然と、突っ立っていたら、
後ろから「こんにちは。」と声をかけてくれた方が。
振り返ると、とってもお上品な老婦人が、わんこを連れて立っていた。
お墓前りが終わって車で帰られるようだ。
「こんにちは。…あの。今日って、社務所、お休みなんですね。私お線香もなくて、どうしようかと思って……。」
というと、
「あら、それはいけないわね。私、お線香ならたくさん予備があるの。お分けするわ。」
と、ご自分の車のトランクを開けて、
「お線香と、あとマッチもあげる。あと、火種にするチラシもね。」
と、お線香セットを一式取り出してくださった。
「わあ、ありがとうございます!ほんとに助かりました。」
と、ご婦人に、何度もお礼をして墓に向かった。
上司のお墓は、昨日くらいに誰かが来たのか、新しいお花(あって良かった~!涙)と、燃えたお線香が灰となって残っていた。
お墓周りを簡単に掃除して、花やお気に入りカップの水を取り替えて、お線香を供える。お花がなくてごめんなさい!と上司に謝る。きっと苦笑いしていそう。
1年に一度の儀式を終えて、1時間かけて会社に戻った。
長旅のお蔭で随分読書が進んだわ。
今日は思いがけず親切な方に巡り会えて、ほんとうに助かった。
私も、今度からは同じように困った人に分けてあげられるように、お線香も、マッチも、多めに準備しておこうと思う。