1泊2日で京都へ行ってきた。
同行者は、元行方不明者の同級生。
海外に在住すること十数年。数年ぶりに日本に帰ってきたので、久しぶりの日本文化もいいだろうと誘ってみた。
新幹線のぞみに乗って、京都へ。
京都駅に降り立つと、あれ、あまり寒くない!
どれほどの寒さかと恐れていたのだが、拍子抜けした。東京の方が、よっぽど寒いよ。
本日の宿は、京都ホテルオークラなので、京都駅横にある、オークラの荷物預り所で先に荷物を預けてしまう。
東山にあるウェスティン都ホテルもそうだが、京都駅で荷物の預け受け入れができるというのは便利だと思う。海外からの観光客も多い昨今、コインロッカーに空きがないということも起こっているようなので。
その足で、再び京都駅へ。
なぜ宇治上神社かというと、以前に購入して持ち歩いていたお守りを納めにいくため。買った神社で納めるのが一番いいかと思ったので。
(途中、手前に建つ宇治神社を宇治上神社だと間違えてしまった。でも、宇治神社も素敵だった)
宇治上神社の主祭神は、「莵道稚郎子(うじのわきいらつこ)」と、父の「応神天皇」、兄の「仁徳天皇」を祭っている。
神社の中には、ちらほらとウサギをかたどったものが置かれているので
不明者(以下、友人を不明者と統一する。笑)が「ああ。兎年だから?」ととぼけたことを言っている。「今年は戌年だよ!!犬好きでしょうよ」と、のんきな中年女二人。
なぜ、兎なのかというと、この地名の「宇治」は、昔はうさぎのみち「莵道」と書いて「うじ」と読んでいたそうだ。昔はうさちゃんがたくさん駆けていたのだろうか。
そして、国宝の拝殿。1215年頃建立されたもののよう。質素だけど、荘厳。ごてごてしていなくて、私は好みである。
境内をぐるぐると廻って見学。聖域で清められた気分になる。
無事に社務所で御守も納められた。
さて次は、宇治にきたので、こちら。
着くとちょうど、鳳凰堂内部拝観の開始時間10分前だったので、300円を払って内部も見学することに。たしか、以前来たときは補修工事中だったので入ることができなかったのだ。以後、撮影禁止区域なので写真はなし。
内部は、阿弥陀如来と、長押の上に、如来を囲む雲中供養菩薩が52体。半分は本物で、半分はレプリカだそう。半分の本物は、ミュージアムに展示されているそうだ。雲の形が不明者がしていたピアスとそっくりで、「まさか、これに掛けてつけてきたの?」と聞くと「違うよ~、これは、タイ語の9の形だよ~」と。京都旅行に、タイ語の9をつけてくる女も不思議だわ。でも嫌いじゃない(笑)
内部の壁画も1000年前のものなのでうっすらと見えるくらい。如来の右側の壁画に不思議な文字が書かれているので、解説の方に、あの文字は何なのかと尋ねたら「当時の落書きです」とのことだった。おそらく江戸時代くらいのものじゃないかという。江戸時代にも、グラフィティアートしちゃう輩がいたんだね。
さて、宇治駅へ戻りましょう。
戻る途中、小腹が空いていることに気付いたので、とりあえずの甘味。
中村藤吉 宇治店
宇治には本店ほかに、こんなシャレオツなお店も登場していたんだね。
私と不明者が頼んだのは、お薄付きの抹茶ゼリイのセット。
1400円くらいだったかな?
最初に、お薄と羊羹が出てきた。お薄が美味しいのなんの。帰りに買って帰ろう!
そして、抹茶ゼリイ。
だんっ!!でかっ!!
これって、他の店舗のよりボリューミーなのかしら。
宇治川を見ながら、ガシガシ食べる中年二人。
「こんな量、食べられないかもっ!!」と最初の心配はなんのその。
二人とも完食。頑張ったで。
でも、一気に全身に冷えが回る。この辺りが、本家BBAだわね。
ガタガタしながらお店を出る。
駅の目の前に、藤吉の本店があったので、宣言通りにお抹茶と玉露を買う。
お店の方に伺うと、喫茶で出されている薄茶のお抹茶は、なんと3600円のものだった!どうりで美味しかったわけだな。私たちは、美味しく入れる自信もなく、見栄張って高いのを買ってもどうせ宝の持ち腐れだろうからと、ランクを落として1600円のお抹茶を買った。これでも十分に楽しめるそうだ。
喫茶の薄茶、美味しかったのでおすすめである。 3600円を700円でお試しあれ。
京都駅に戻り、オークラの送迎バスに乗って、ホテルへチェックイン。
私は京都のホテルでは、オークラが一番好きだ。クラシックで落ち着く。それに、ホテルの従業員さんのレベルが高い(サービスの質が良い)、と思う。
この日は、ツインの、グレードはまあまあ中間くらいのお部屋を取っていたのだが、
「あと2万円追加されましたら、1泊14万円のスイートにアップグレードできますが、いかがでしょうか?!」
と、フロントの方の甘い誘惑がっ。
一人1万円プラスかあ。。。
どうしようかと二人で迷う。
だが、不明者は、いつまた海外へ行ってしまうかもしれず、今後二人で旅行なんてあるかどうか分からないし、生涯で最後の一緒の旅となったら、あとで絶対後悔するだろうと思ったので、 アップグレードを所望。
ホテルークラにはスイートルームが3部屋あって、1つは皇族や海外の貴賓が泊まる超セレブなスイート、口型構造のホテルの西側すべてがお部屋。その反対東側を、4対3くらいに分けた2つのうち、3の方(スイートの中では一番コンパクト)に、私たちは泊まることに。
オークラでは、最近のホテルのようなカードキーではなく、クラシックな鍵を使用。エレベーターに乗ると、スイートのあるエグゼプティブフロアのみ、この鍵を専用の鍵穴に通さないと、フロアの行き先階が点灯しない。クラシックだけどかっこいい。老舗感と誇りを感じる。
お部屋に入る。
やっぱり、広い!
奥のバーコーナーには、お茶、お水、ネスカフェグストが無料。
これは有料だと思うけど、ウィスキーやブランデーの小瓶がずらーっと並んでいた。
隣の部屋のベッドルーム。ここからは大文字も、鴨川も見える。眺めが素晴らしい。
お化粧室。
アメニティ。たしか、ポーラだったかな。男性専用の化粧水も完備。やはりビジネスマンなども想定されているのかしら。
バスタブ。
この右側には、ガラスで仕切られた、シャワーブース。
ここのホテルの水は、地下水からくみ上げられているお水なので、水質も良いそうだ。そのまま飲めるらしい。
あっついお湯でゆっくりできました。
さて、ホテルで一休みして、ご飯を食べに町へ出る。
今日は、不明者がネットで見て、「なんか、日本ぽくてかわいらしいから」と、外人目線で選んで予約してくれた。
店名は「AWOMB 西木屋町」
内容は、天婦羅とおばんざいの手織り寿し「衣」のみ。
ホテルから15分くらい歩いて到着。古民家をリノベーションした京都らしいお店。細くて急な昔の階段で2階に上がる。
席に着くと、飲み物のオーダーをして、お料理が来るのを待つ。お料理は、手巻き寿司セット?の1品のみなので、選ぶ手間がなくていい。
私はビール、不明者は梅酒をオーダー。
ちびちび飲みながらお料理を待つ。
と、半分外人になっている不明者が、部屋を見回して、「ここ、ボロ屋だねっ」と、無邪気に言う。
「ち、違う!今は、こういう建物、古民家っていうんだよ。ワザとなのよ。絶対にお店の人にボロ屋って言っちゃだめだからね!」とBBAが窘める。
「だって、ボロじゃん」とすかさず言い返してくる不明者。
「もう、だまって!しーっっ(汗)」……。
なんというか、母と不良息子のような会話だよ。不毛だよっ。
お盆に乗せられて、運ばれてきた。
まあ、可愛らしいこと。こういうのを、インスタ映えっていうのかな。若い子が喜びそうだわ。
12種類のおばんざい(お刺身あり、てんぷらあり、お肉もあり、野菜や果物もあり、バラエティー豊か。そして栄養バランスもよさそう)に、右上暗いけど手巻き用の海苔、湯葉とツミレのお蕎麦、酢飯に、天つゆ、粗塩、ネギ塩、梅肉、自家製マヨネーズ、ワサビ、クリームチーズ、九ランベリー、クルミ、チョコなどの調味料いろいろ。何をどうやって組み合わせて食べたらいいのかしら?
そのまま食べても良し、ご飯に包んでも良し、いろいろ組み合わせて食べても良しで、とにかく頭を使いながら食べるので、最初、これで足りるかな?!と思っていたのに3/4程食べたところでお腹がいっぱいになってしまった。
個人的には、貝に梅肉を合わせたものが美味しかった。それに、酢飯が何より美味しかった。酢がおそらく柑橘系のお酢を使っているのじゃないかなあ。甘くてさわやかな酸味だった。
思いの外お腹いっぱいになったので、予定していた2件目はなし。
そのまま歩いてホテルに戻り、オリンピック観戦をしながら、いろいろとお互いのここ数年の出来事を機関銃のように話、いつの間にか就寝。
明日に続く。