少し早めに「寄生虫」を観た。
キャストは、「タクシー運転手」のソン・ガンホや「私のおじさん」のイ・ソンギュン、ドラマでお馴染みのチョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダムと、全員知っている芸達者だったので、安心して見られた。オープニングだけパク・ソジュンも出ていた。
ネタバレはしない主義なので(良い作品の場合、知らないで見たほうが楽しさが違うと思うので。)、詳しくは言えないけど、韓国らしい映画だった。
是枝監督の「万引き家族」のような、市井の中でも、光の当てられない家族に焦点を当て、時に人間が起こす笑いや狂気が垣間見られた。社会問題を品良く?暗喩に風刺した、カンヌが好きそうな作品だなと感じた。
タイトルからして、なんとなくは想像できるけど、ポン・ジュノ監督らしい、じっとりと、背筋が凍るような、恐ろしいお話でしたわ……。
先述の「補佐官」に続き、どっと疲れた。
これは、夜に見るもんじゃない。お昼間に観ることをお勧めする映画です。
今後観る方への奨めとしては、伏線として、監督があえて置いていると思われるアイテムがいくつかあるので、見落とさないように注意深く見ていく必要はあると思う。
ポン・ジュノ監督といえば、「殺人の追憶」。このモチーフとなった事件の犯人が見つかったかもしれない、と言われている。(ちなみに、ドラマ「シグナル」でもこの事件は取り上げられている程、衝撃的な事件)当時はDNA鑑定の技術がなかったので探しあてることができなかったそうだが、既に別の犯罪で収監中の囚人が鑑定に引っかかったらしい。もちろん、当人は否認中だそうだ。
DNAで判明したのなら絶対、この人じゃんねー、と思っていたら、「警察も、検察もドラマで見ている通り、国家権力の圧力や、捏造、偽装が横行しているので、まだ信じていいかはわからないよ」と韓国の人に言われた。ドラマを見る限りは、あり得るかも(笑)。そうでないことを願いたいけど。現実の正義を信じて、早く捕まってほしい。