きのう、何してたかな。

猫好き、山好き、本好き、映画・ドラマ好き。トドメは食いしん坊OLの、平凡な記録です。

読書記録。

 

前回、スベトラーナ・アレクシエービッチの『チェリノブイリの祈り』を読了後、気分的にやっと解放された!と思ったのに、次の作品もどんより。

 

(こちらも猫母文庫より拝借。文学賞受賞シリーズの棚から数冊失敬してきた。なので、事前情報一切ない状態からの読書なので、開いてびっくり。)

 

カズオイシグロの『遠い山なみの光』。終戦すぐの時代の話で、登場人物が長崎出身、とくれば、色々と思うところ多し。

しかも、時同じにして、バラク・オバマ大統領来日で、広島でのスピーチを聞きながらのこちらの作品だったので、余計に気分がしっとり、どんより。

直接的にエグイ描写は何もないのだが、戦争によって家族や生活、価値観や尊厳までもを失ってしまった人たちの、静かな哀しみ、それでも淡く残った光を希望として、生きていかなくてならない人間の性というのかがじわじわと伝わってきて、とても切ないお話だなと思った。

驚くのは、イシグロ氏がこれを英語で書いていること。ほとんど日本に住んでいなかった著者がここまで戦中戦後の日本人の心象を描けることが凄いと思う。それをまた日本語に翻訳して読者に届くのだから、なんだか不思議な感じだ。これがデビュー作なのだから、尚更才能に、驚いてしまう。

 

そしてそして。やっと暗い作品から解放された~い、と思ったら、今読んでいるのが、

ガルシア・マルケス『予告された殺人の記録』。く、暗い。

ううう。ノーベル文学賞って、難しいのね。自分の頭の程度が思い知れる。悲しい。

救いは、同じところを繰り返し読むとなんとなく、理解できてくる。

まだ途中なので、なんでサンディアゴ・ナサールが殺されなくてはならなかったのかという謎は解けていない。

早く読み終えて、弘美さんの新刊が読みたい!癒されたし。