今年の漫画大賞を受賞したことでも話題の
東村アキコの『かくかくしかじか』を遅ればせながら、大人買い。
そして、一挙に読む。(しかも、職場で)
泣いた。
目から、鼻から、水がだらだら流れてしまった。
ここは、職場なのに。
ほんとにいい漫画だと思うわ。
猫さんは妹や従兄弟たちが美大生だったこともあり、読んでいてよく分かる(実際目にした)出来事が多々描かれていた。妹も予備校の講評で、先生からぼっこぼこに酷評されては、泣きながら帰ってきたり、真暗な部屋に閉じこもっていたりしていたしなあ。
東村さんのインタビューにも書いてあったが、
これは、明子の、後悔と懺悔の告白をのせた先生への手紙なんだな。
日高先生は、純粋で、ブレていなくて、絵を描くことに真っ直ぐで、明子のことを同志(かつ弟子)だと心から信頼していて、まさに武士のよう。
こんな素晴らしい(または、凄まじく強烈な)先生に出会えたことが、彼女の宝であり、力なのだろうな。
人生で、いい師に出会えるって本当に貴重なことだし、
そして何より、ここまで自分のドロドロした、嫌な部分を一般に、見ず知らずの人間にまでさらけ出せる人ってそうそういない。
やっぱり、東村アキコ、凄い人だなあと感心した。