資格試験を先延ばしにしたものの、結局は受けねばならないので、
しぶしぶ勉強をしている。ほんとにしぶしぶ。
その合間、いつもの逃避行動で、現在オンエア中の韓国ドラマの視聴を始めた。
ここのところ、ケーブル作品でも恋愛ドラマは突き抜けるような面白さを感じることができず、自分的には不調なので、恐る恐る見た。
イ・ジョンソク君の入隊寸前の作品「ロマンスは別冊付録」だけど、1話から、内容も恐らく伏線も、しっかり構成されており、セリフも良く(ここ大事)、面白そうな予感がする。これなら最後までがっかりさせられずに済みそうだ。それにしても、イ・ナヨンは可愛い。昔の中山美穂とか、伊藤美咲みたいな小悪魔的な魅力がある。特に目元が可愛い。
この他、眠りにつく1時間、ベッドに入りながら過去の韓国ドラマ視聴に充てているのだが(韓国語の勉強という名目で)、先日まで「ビューティーインサイド」を見ていた。これ、6話くらいまではリアルで見ていたのだが、展開がもたもたしているので視聴を止めていた。でも巷では面白かったとのこ声を聴いたので、それを信じて再視聴した。見てみると、10話過ぎからガーーーーっと一気に面白くなる。後半からは、とても秀逸なドラマだと分かった。この期では一番のいいドラマだったと思う。
そして、数日前からまた「ただ、愛する仲」を見ているのだが。
勉強もしながら、セリフひとつひとつに注意して見ていたら、
このドラマ、なんていい脚本なんだよ!!!と改めて気づかされ、泣いてしまった。
元闇金の社長をしていたお婆ちゃんが出てくるシーンがほんとに良い。
デパートの崩落事故ですべてを失い、幸せ、希望、すべてを捨てて惨めに生きる青年ガンドゥを、乱暴で厳しくも温かい目で見守っているのだが、二人の何気ないやりとりがとても良いのだ。
お婆ちゃんが、言う。「生きていれば、いつかはいいことがあるなんて、大きな間違いだよ。
生きることは、後悔と、失敗の繰り返しなんだ。悲しみや苦しみは、受け入れるしかできないんだ。」
ガンドゥがすかさず、「じゃあ、生きてどうするんだよ(生きる意味ないじゃないかよ)。」
すると、お婆ちゃんが「もっと素敵な後悔と、もっと素敵な失敗をするために生きるんだ。
だから、(生きることを)恐れるな。」とガンドゥに優しく語る。
お婆ちゃんが亡くなった後、ガンドゥに託した仕事リストの最後の項目に、「思い切り幸せになれ」とガンドゥにエールを書き残す。
もう、これだけで涙が止まらなくなってしまうのだ。寝付くどころじゃないのよ。
もっとカッコいい後悔と失敗、なんて痺れる、なんていい言葉なのだろう。どんな不幸な状況にいる人でも、ふわっと優しく包まれたような気持になれるのではないか。
この脚本家さん、山田太一さんみたいだと思う。市井の人々の喜びや哀しみ、苦しみを淡々と描いている。でもその中の何気ない一言一言が、胸に刺さる。久々に山田太一作品が見たくなってきた。シナリオ買おうかな。
思った以上に素晴らしいドラマだと思った、という逃避の話である。