きのう、何してたかな。

猫好き、山好き、本好き、映画・ドラマ好き。トドメは食いしん坊OLの、平凡な記録です。

清純なクズ。

 

旅行へ行く時は待ち時間対策のために、空港や乗換駅の書店で本を買っていくことが多い。

 

今回は、ツイッターの書評情報でも好評だった、南海キャンディーズ山里亮太さんの『天才はあきらめた』を買ってみた。

読んでみたら、びっくり。とても面白い。

山ちゃんが、劣等感や嫉妬をガソリンに代え、紆余曲折努力の果てに辿り着いた成功までのクズ道(笑)を、隠すことなく赤裸々にさらけ出し、書かれていた。

しずちゃんに出会うまで、過去に2人もいい人間だった相方を潰してしまったり、賞レースに残るために姑息な手段も厭わず冒す。しずちゃんに出会ってからも、姑息な悪行は数知れず。映画「フラガール」のしずちゃんへの出演依頼をなかった事にしようとしたのは有名な話。

読みながら、ほんとにクズだなあ~、と読んでいるこちらも胸が痛くなる場面もあるのだが、失敗したあとにはちゃんと猛省もするし(でも褒められるとすぐ忘れる)、自分で天狗の鼻を折ろうと自制もかける。クズであることも自分で自認し、自責も(時には)しているから、サイコパスとは違い、根は腐っていないのだろうなあと思った。きっと、お母さんを始め、家族にとても愛されて育ったので、純粋にいい部分も持ち合わせているのでしょう。

とっても頭がいいのはテレビを見ていて分かっていたけれど、これを読んで納得した。自分は天才ではないから、努力して天才に見えるようにするしかないと言うが、ここまで努力できるのは才能の他ない。山ちゃんて、ブサイクとかキモいとか言われているが、背も高いしスタイル良いし、意外と男前なんだよね。

読了後、結構山ちゃんを見直した。また、巻末の解説を書いたオードリーの若林さんの文も秀逸!「ぼくが一番潰したい男のこと」なるタイトルもいいし、「あの実力があって慕われていないとなると、よっぽど人望がないのだろう」という一文で充分山ちゃんの人となりを表しており、尚刺さる。

 

そして昨日、「スッキリ」で天の声をしている山ちゃんと、春菜ちゃんの掛け合いを見ていたのだが、

天:今日、お誕生日の方がいらっしゃいますね。52歳になりました。野球界の…、

春:古田敦也じゃねーし!!!

という、瞬発力。

スタジオも笑いに包まれる中、

天:さすが、名キャッチャー、どんな球も受け止める!

と間髪入れずに言った山ちゃん、天才!と思った。即、野球=古田=私、と気づいた春菜ちゃんも然り。

この二人は、ほんとに頭の回転が速くて見ていて気持ちがいい。

 

売れる芸人さんは、さすがだと思う。