今のマンションに引っ越す際に、蔵書を全部実家に預け、
お気に入りのたった5冊だけを持ってきた。
理由は部屋が狭すぎて、置く場所がないから。
あと、昔書いたかもしれないけど、現在独り身の自分が死んだとき、ゴミ(私の私物)となるようなものを残しておくのは、私の遺品を処分する立場にある甥や姪たちに迷惑をかけることになるので、忍びない。(私自身、全然会ったこともない大叔母様の遺品を整理したときに色々思うところがあったため。正直、知らない人だらけの写ったアルバムとか、どうしたらいいか大変に戸惑うのだ。捨てるにも、かなり心を傷めたので、あの子たちを同じ立場にさせたくはない。)
なるべく荷物は少なくしておきたいと思っている。貰って嬉しいなと思うものだけを残していたい。(そうなると、ハイブランドやダイヤ、18-24金などの宝石とか、時計になってしまうけど。あと絵画や、文学全集くらいかな?好みに合わなきゃ売ってもらって構わない。その時にある程度、お金にできるものを残そうとしている。)
閑話休題。
できるだけ本は買わないで、家の裏にある図書館で借りるようにして過ごしていたのだが、私の住む文京区は、文教と言われる街なだけあり、本を読む人口が多いようだ。東京大学を筆頭に、学校が多くあることも理由かな。
ベストセラー作品や話題作品の予約が500番待ち、などザラである。
すっかり忘れた頃に連絡がくるので、こういうスタイルはもう面倒だなと思うようになってしまった。
なので今年に入っては、amazonで古本を1円で購入し、読んだら次々と誰かに差し上げるか、捨てるかしているのだが、最近、そうそう気軽に捨てられなくなる本に出会ってしまい、困っている。
本の間に、この本を最初に新刊で買った人のレシートと、書店のしおり、
そしてその人が古本屋さんへ売ったであろう、次の主の入れたしおりが挟んであったのだ。
ああ、この頃、この書店で買ったんだあ、、、。
男性なのかな、女性なのかな?どのくらいのお年の方なのだろうか、、、等、色々な想像が膨らんできてしまう。
こういうものを見てしまうと、私も次の人へ何か挟んで受け渡した方がいいんじゃないか?と余計なことを考えて、気軽には処分できなくなってしまう。
そして次に手にしたのが、
建築探偵でお馴染みの、建築家の藤森教授と日本画家の山口晃さん共著の
『日本建築集中講義』。
これも1円で手に入れた。
そして読み進めていくと、あら!!!
アンダーライン入り!!!(笑)懐かしい。
そして、2色使い!!
恐らく、建築学科や建築を勉強している学生さんの本だったのではないかしら。しかも、雑なラインの入れ方からして、男子学生か?!(笑)
そして、謎なのは、ラインの内容に統一感がないこと(笑)。
一体、この子はどういうレポートを書くために、ここを抜粋しているのだろうか??と思われる個所が複数あったりして、面白い。ラインの内容を追っていても、共通点が見つからないのだもの。
私にその意味を理解するだけの読解力がないだけなのかもしれないがww。
どちらも、本そのものの内容の魅力は然ることながら、それに付加してかつての持ち主の人柄が伺えたり、そこから先のその人の暮らしぶり、人生までも妄想できるのが、古本の面白いところ。
古本だから、簡単に捨てられるだろうと思ったのに、新刊よりも尚のこと、別れ辛い状況となってしまっている。困った!!!