去年、京都旅行の際に買った有次の包丁。
私が嫁に行く際に、母が一式作って持たせてくれる約束だったのだが、いつまで経っても嫁に行く気配がないので、自分で買ってしまったのだ。はっはっは~(涙)。
そりゃあ、高かったので、大事に大事に使っていた。
ただ、この包丁の困った点は、
①切れ味がすごすぎる。ので、知らないうちに指までスパッと切れている。
②鉄でできているので、手入れが大変。使ったら料理中であれ、布巾で拭いて、すぐ洗剤で洗って乾かす。そして一日の終わりには、クレンザーで研磨をかける必要がある。台所の包丁入れには入れないで(湿気で錆びるため)、布巾に包んで別の場所へしまわなくてはならない。ことから、大変面倒くさい。
以上の理由から、友達が来るときや、特別な日、硬い食材や、高級刺身や肉を切るときだけ、登場させておったのだ。
先日、知り合いから美味しいリンゴをいただいたので、久しぶりに有次で剥こうかなと思って取り出してみた。
ら!!!ぎゃああああああ。
錆びていたーーー!!!
2週間放っておいた(正しくは、しまっておいた)だけで、部屋の湿度だけで錆びるって、どんだけ繊細なんだよお~!!!
と、怒ったところで自分が悪いので仕方ない。研ぎ石は持ってないので、クレンザーでごしごしごしと錆を落とした。
こういう道具は、OLが持つもんじゃないね。
料理人や、料理大好き専業主婦が持ってこそ(要は一日中料理ができる人のみ)、活かされる道具とわかった。しかし、持ってしまったものはしょうがない。この、面倒な男(包丁なので、なんとなく男性名詞ということで)に付き合っていくしかない。
今後は1日に1度は使うことに決めた。
教訓。過保護はいけない。いや、違うな。己を知れ。足るを知る。ということか。
いくら良品であっても、その人の使う状況や環境、能力によってはその品が持つパフォーマンスを十分に活かしきることができない。反省だよ。
しかし、昔の武士って大変だったよなあ。刀も鉄なので、当然、毎日磨いて研いで、湿気のないところに安置しないといけなかったのだろう。私のような武士は、錆び錆びのボロボロの刃で、人も切れなかっただろう。戦国時代にいなくてよかったよ。