夏休みをもらって登山に行ってきた。
今回は、北アルプスを登り始めてから、いつかは登りたいなあと思っていた劒岳登山の記録。
1日目。
いつもはロープウェイ&ケーブルカーを使用する扇沢経由で室堂へアクセスしていたのだが、今回は初めて、北陸新幹線で富山経由で行くことに。
扇沢より乗り換えも少なく、少し早く着くことができた。次回からは絶対に、富山経由で行こうと思っている。
室堂からは、みくりが池経由で雷鳥平へ。雷鳥平にはテントがぱらぱら。高校の山岳部の子たちが半分くらいの割合で設営していた。
そこから2時間くらいで、剱御前小舎に着く。既に疲れた。
ここから三又に分かれているうちの真ん中のルートで剱沢小屋へ向かう。
少しずつ下っていくと、剱沢のテン場がたくさん見えてくる。目の前には前劒。
剱沢小屋へ到着。すでにへとへと。
ここの宿はほんとに素晴らしかった。
まず1つは、シャワー室があること!しかもちゃんとお湯が出る!(もちろん、石鹸やシャンプーは禁止)シャワー室は、3機あり、1時間ごとに男女入れ替えとなっている。
到着するなり、シャワーで汗を流して荷物整理。
そして、食堂で夕食。
素晴らしいことその2。食事が美味しい!
このメニュー、凄くないか?!
揚げたてのエビフライとコロッケ、そしてブラウンシチュー。山では不足しがちな野菜がたくさん。嬉しい。
今までの山小屋で一番美味しいご飯だったと思う。お陰で完食!
次の日はいよいよ剱へ。星も見ずに早々に寝る。おやすみ。
2日目。
なんと、2時半起床。笑 早い。
今回はツアー登山のため、人数も多く、他の登山者へ迷惑をかけるので、かなり早朝に出発。
剣山荘を経由して、一服剱。向こうに前剱と本峰が見えている。
前剱にさしかかる手前だったかな。
なんと、ブロッケン現象が!今日は無事に登れるのかな?いい兆し。
ひたすら岩場を登り、前剱。さらに進み、平蔵の頭の手前から振り返る。いやあ、こんなギザギザ通ってきたのか。。。
平蔵ノ頭を通過すると、いよいよカニノタテバイ。
↑分かります?拡大すると、粒ほどの人が岩を登っているのだわ。
登り終えたところ。
タテバイは、思っていたよりも、足場もしっかりとしていて、太い鎖もついているので、慎重に登れば間違いは起きることはない。
そして最後の登りを踏ん張ったら、剱岳の頂上!
やった~。 剣岳(2998m)登頂です!
頂上の祠。あ~。長次郎が登った頂上だわ(点の記を読んだばかりなので、長次郎に思いを馳せているのです)。
頂上は結構広くて、恐らく50人くらいはいたのだろうか。まずまずの賑わいだった。
頂上からの眺め。天空にいるかのような気分。
台湾人グループらしきツアーが10人くらい山頂にいたのだが、大騒ぎしていた。ほんとに元気。中華系はパワーに溢れているな~。
さて下山。今来た道をひと戻り。
個人的な感覚だと、タテバイよりも、ヨコバイの方が危険な感じ。でも、こちらも足場を確保し、しっかりと鎖を握ればなんてことないので大丈夫です。
復路は、けっこう飛ばして下りていたので、全く写真を撮る時間がなかった。
岩稜帯が多いので、脚が疲れた。
小屋に戻るとひとまずシャワーをして着替える。
そして、今日も豪華な夕食。
とんかつと豚汁です。いやー、凄い。標高2600mの小屋でこんな美味しいご飯が食べられるとは?!恐れ入ります。
美味しくいただき、完食。
本日も、ぐっすり就寝。
3日目。
朝4時起床で、5時に朝食。朝食の写真は撮り忘れましたが、こちらも作りたてのお味噌汁とご飯、焼鮭、スクランブルエッグ、漬物、のり、ふりかけ等の豪華なご飯だった。
5時半には出発。小屋の外は、綺麗に前劒と本峰が目の前に。
さあさあ、別山へ向かって出発さ。
剱沢のテン場の裏にある池に寄る。
ガイドブックでたまに見かける逆さ剱!見られました!
前日に、あの頂にいたとは思えない。ああ、また行きたいな。
剱沢から結構急登を30分、ひたすら登ると別山頂上(2880m)。ううう。昨日の疲れが取れていないのかな。既に脚が疲れて身体がすこぶる重い。
そこからまた、ひたすら、たんたんと、尾根沿いを登る。
私の足はもうやばい。しかし、相変わらず景色は最高なり。別山南峰から。
一休みして、またまた尾根沿いを登る。だんだん周囲がガスってきた。真っ白な中を進む。そして、真砂岳(2861m)へ到着。
そこから降りたり登ったりを繰り返して、富士ノ折立(2999m)を止まることなく通過ぎて、大汝山(3015m)へ。
『春を背負って』の舞台の大汝小屋。松ケンや優ちゃんはいなかったよ。
大汝でトイレ休憩をして(トイレは広くて綺麗)、出発。
最後の登り。頑張ろう。
やっと、最後の雄山(2992m)に到着。
雄山頂上の上には雄山神社が。鳥居を越えて、右奥の階段を上ると社殿がある。
さあ、ここからは、ひたすらの下山。足を痛めないように頑張ろう。
雲行きも怪しい。一ノ越山荘まで一気に下山。
そこからは、整備された石の道を室堂ターミナルまで下りていく。
ターミナルのちょっと手前、立山最古の山小屋。立山室堂を見学。
そして、室堂ターミナルに到着!!
はーーー、今日も疲れたよー。
どうしても甘いものが食べたかったので、
汚い恰好ながら、ホテル立山の喫茶ラウンジで、私はパフェと珈琲、相棒はシフォンケーキを食べる。
うまーい。久しぶりの高級スイーツは最高なり。
室堂ターミナルからは、美女平方面へ行き、そこから日帰り温泉に立ち寄り、富山駅へ。
富山駅では、山岳ガイドさんたちと一緒に回転寿司屋さんで登頂お疲れ様会をした。
この寿司やお刺身、めっちゃくちゃ美味しかった。
魚ももちろんなのだが、水が美味しいから、米も美味く、米が美味いから、日本酒も美味い。美味しいの連鎖が続いている。富山湾の恩恵は素晴らしい。
私が次回も富山経由で行く!と決めたのはこれ(富山駅で美味しいものを食べて帰りたいから)が最たる理由。
結局、4人で44皿だった。育ちざかりでもあるまいし、いい大人がよく食べたもんだ。
あっという間に3日間が経ってしまった。苦しかったけど、楽しい、充実した日々だった。
しばらく仕事の都合で山に行けない時期もあり、剱に身体が間に合わないんじゃないかと内心、心配していたが、無事に登頂することができてほんとによかった。数年前の自分では考えられないことだが、何事も続けることに尽きるのだと身を以て学んだ。
今後ジャンや妙義、重太郎等のバリエーションルートを登るときは個人で案内してくれるとガイドさん達からお誘いを受けたのでトレーニングをしていつか登りたい。