きのう、何してたかな。

猫好き、山好き、本好き、映画・ドラマ好き。トドメは食いしん坊OLの、平凡な記録です。

引きずられやすいの。

 

激動の1か月を超えて、やっと自分の時間が取り戻せてきた。

喜ばしいことのはずなのに、なんだか毎日気が重い。滅入る。

私も人生初の五月病にかかったのか?!い、今頃?!

と慄いていたのだが、理由が分かった。

 

今読んでいる本が、暗すぎるから!!!

スベトラーナ・アレクシエービッチ著『チェルノブイリの祈り』。

2015年のノーベル文学賞を受賞した作品である。こちらも猫母文庫から拝借してきた。

春樹さんを押しのけて受賞した作品は、どんなものであろうか?と軽い気持ちで読みだしたのだが、重い。重すぎるorz。でも文字を目で追うことが止められない。

巨大原発事故に遭遇した人々の悲しみと衝撃を伝えるドキュメンタリー文学、とのことだが、一人一人のインタビューから、ひしひしと悲しみや絶望や叫びがダイレクトに届き、情景が脳裏に映し出されてしまう。

一部では、感情的すぎる、恐怖を煽り過ぎると批判を浴びているようだが、

これはあくまでカテゴリーは「文学」であるし、インタビューの内容も、事実の一部、これもひとつの真実なのではなかろうか。原発事故の怖さについて、一瞬で失ってしまったものについて、もっと日本人は知るべきなのかもしれない。日本でも、子供の国語や社会の教科書に掲載すべき作品だと思うな。だってノーベル文学賞だし。やましいことがない限り拒否する理由はないはずでしょう?

…ということを、毎日通勤の往復時に読みながら考えているので、気持ちが落ちていくのは当たり前だ。あとちょっとで読み終えるので、だる重気分からは、脱することはできるだろう。

 

そして、このくらい衝撃作品であるので、私が好きな春樹さんが落選してしまったのも納得してしまった。