本を読むたびに、その中の登場人物や、作家の気分になってしまう。
なんとも影響されやすいのである。
最近は、藤森照信さんの『建築探偵の冒険』に始まり、『建築探偵術入門』や山口晃さんとの共著『日本建築集中講義』をちびちびじっくり読んでいる。(とても面白い。)
すっかり建築探偵気分になってしまった私の行動は、分かりやすい。
休日にお友達の住む三田へ行き、友達を半ば無理やり誘って(連れまわして)、綱町三井倶楽部、原美術館、庭園美術館などの建物を覗いてみた。
藤森さんの解説本を手に、細かな装飾を眺める。今までなんともなかった建物が大層素晴らしいものに思えてくる。(なんて単純!)
何某の評論家になったかのように、この材質はどーの、この柱はどーの、これはルネッサンス様式だね!などと素人ながら意見をいい合ってみたり。楽しい冒険だった。
残念なことに、見学に夢中で一向に写真を撮るのを忘れてしまった。orz
本の中では、教会の装飾で見られる動物や道具のモチーフが意味を成す表象についても解説されていたのだが、面白かったので、もっと詳しく知りたくなった。動物図像学やキリスト教図像学がそれに当たるのだろうか。分かればもっと、建物を見るのが楽しくなりそうだな。